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4:30-5:00 Sun
ディヌ・リパッティについては、あまり熱心なリスナーではない。と言うか家にあるレコードは、元々は彼の演奏と言われていたが、実はハリーナ・チェルニー=ステファンスカの演奏と1981年に判明したショパン『ピアノ協奏曲第1番』のみ、というお粗末な状態(しかし、ステファンスカ女史は公表される前に何故「あれは私の演奏よ。」と発言しなかったのだろうか?)。
しかし、リパッティの『主よ、人の望みの喜びよ』の78rpmがオランダのディーラーからたった€5.00で売りに出されている、と知れば「それは聴いてみなくては。」と思うという、このバッハ・オタクぶり、何とかならないものか?
リパッティの演奏スタイルが本来どうのようなものか?ということを語る資格はないので、ただただこの『主よ、人の望みの喜びよ』を聴いた印象だけに留めておきたいと思う。
アレンジは有名なマイラ・ヘス版。
元々の曲が曲だから、深刻になったり神妙になったりすることはないが、それでもこの静けさをたたえた音の流れにはただリラックスするだけでなく、襟を正して聴こうと思わせる魅力がある。
音楽を色で喩えるのが正しいかどうかは分からないが(私は結構そうすることが好きだが)、ここでリパッティの紡ぐ音は「月の蒼い光」のようだ。
さて、このコラール『主よ、人の望みの喜びよ』のピアノ編曲版を作ったピアニスト、マイラ・ヘス。カザルスやシゲティと志を同じくする女性、というのが個人的思い入れだが、この編曲版を世に残したことは、一般的には彼女の最も大きな功績として今後も語り続けられていくであろう。
そんな彼女自身による『主よ、人の望みの喜びよ』が同じオランダのディーラーから、同じく€5.00で売りに出されているならば、それは天国のバッハからのお告げ「リパッティ盤と一緒に買いなさい。」だと思い(思い込み)、買わざるを得ない、というか買わずにはいられない。
アレンジが完璧だからか、正直リパッティのそれと較べて、ヘスの演奏が大きく様相を異にする、ということはないように思う。
それでも、やはり色に例えるなら「静かに揺らめく焚火の灯色」か・・・。
「月の蒼色」そして「焚火の灯色」。
どちらもバッハの色だろう。
それにしても78rpm時代、オペラのアリアがあれだけ多くの歌手によって録音されたのに較べ、バッハの声楽曲のアリアがあまり録音されなかったのは何故だろう?「エンタテインメント」と「宗教・信仰」の違いだろうか?
そしてその代わりかのように、こうして『主よ、人の望みの喜びよ』を始めとするバッハの「聴き易い」作品のピアノ版が頻繁に録音されたのは何故だろう?恐らくバッハ作品を受容することの根本的な考え方が、現在とは大きく異なっていた、と考えるのが自然だろうか?
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