ブログ、終了します。

突然で申し訳ありませんが、この記事をもって「久保田克敏の編成制作本部長ブログ」を閉じさせていただくことといたしました。
ご覧いただけるのは3月31日(火)いっぱいです。アーカイブとしても残しません。

既に新聞等でも報道されているのですが、4月1日付でK-mixは組織変更と人事異動を発令します。私が属する「編成制作本部」は廃止され、私は新たにできる「編成事業本部」に属することになり、それを機にブログを閉じることになりました。

2019年6月30日の初投稿以来、この記事を含めると全部で54本の記事を上げたことになります。字数にして199,314字。400字詰め原稿用紙にしておよそ500枚。56年弱生きてきた中で、最もたくさんの文字を書き上げたのが大学の卒業論文(「プラトン『プロタゴラス』における快楽説」)でしたが、それでも400字詰め原稿用紙68枚に過ぎません。そう考えるとこの9か月間でよくこれだけの文字を書けたものだと、自分でも不思議な感覚です。

小学生の頃は本を読むのが大嫌いで、担任の先生と母親がそれを心配し、「どんな本だったら、この子は読むことができるだろう?」と話し合った、ということまでありました。しかし中学に入学し、未だにもって何故そこに敢えて入部したのかよく分かっていないのですが、私は「社会部」という名の部活に入りました。中高一貫の男子校でしたので、高校2年の秋の文化祭をもって引退するまでここに籍を置いていました。1977年、私が入部した時、社会部ではベトナム戦争について研究していて、まず入部早々、高校1年の先輩たちから、ジャーナリスト本田勝一氏のルポルタージュ『戦場の村』を読むように言われました。小学生の頃、テレビニュースで度々ベトナム戦争のニュースは目にしてきました。しかし「何故、ベトナムで戦争が行われているのか?」「北ベトナムと南ベトナムに分かれているのは何故?」「そもそも、何故この戦争にアメリカが参戦しているのか?」などなど、分からないことだらけの13歳の普通の少年です。ベトナム戦争下での人々の生活について緻密に書かれた『戦場の村』をどう読んだらいいのか?など到底分かるはずもなく、しかし、何とかこの本を読み進め、何度も読んで、それ以外のベトナム関連の本にも結果的に手を出し、この年末の頃にはベトナム戦争の歴史的背景や全体像も見えてきました。「これは時間をかけて研究する価値があるテーマだ。」と思ったものです。年が明けて、浜松の聖隷三方原病院の関連施設に一時滞在していたベトナム難民の家族にも会いに行って、話を聞く、という貴重な機会を得ることもできました。

それ以来、小説、唐詩、ドキュメンタリー、哲学書、芸術書など、中学・高校生には明らかに難解であろう書籍を読むことが楽しみになっていったのですから、人生何がきっかけで変わるか、本当にわかりません。
読むだけでは飽き足らず、自分で文章を書いてそれを発信したい、その成れの果てが今の私です。


何故、このブログを始めたかについては第1回の記事を改めてお読みいただければ幸いです。

私自身、今回ブログを閉じるにあたって今一度すべての記事を読み返してみましたが、様々な出来事、番組、人への思いを正直に徒然と語ってはいますが、一番言いたかったことは、昨年7月5日付の第3回「ソクラテスの産婆術」に端的に表現されていると思います。敢えてここでは繰り返しません。

そしてもう一つ、これはこのブログを書き進めていく中で、それまで思っていたことが「確信」に変わり、改めて最後に皆さんにお伝えしておきたいと思ったことがあります。それはこのひとつ前の記事「加藤 貴子×木下 望 仕事のこと、幸せのこと、家族のこと、そして静岡のこと、ゆっくり話してみよう」の最後に記しましたが、私はパーソナリティ、アーティスト、音楽業界の関係者の皆様、そしてリスナーの皆さん・・・、多くの人に「生かされている」ということです。これからも「生かされ続けたい」と思います。

このブログは敢えて読者のコメント欄を設けていなかったので、私は何を伝えることができたのか? これを読まれた方が何を思ったのか? 賛同していただけているのか? 逆に反感を抱かれたのか? 等々、自分から知ろうとは思っていませんでした。(調べれば簡単に分かることですが)PV数がどれだけあるのかさえ、意識したこともありませんでした。
しかし、イベントや公開放送、ライブに出掛けると、お顔とお名前が一致するリスナーの方はもちろん、全く見も知らない方からも「ブログ、読んでいます。」と声を掛けていただくことが度々ありました。また、私を「生かしてくれている」多くのアーティストや音楽業界関係者からもいろいろな反応をいただきました。

さらに、それまでお名前は存じていましたが、お会いしたことも連絡を取らせていただいたこともなかった、さらに存じ上げさえしなかった方から連絡をいただき、「あなたのブログを読んだ。会ってみたい。」とおっしゃって、わざわざアポイントを取っていただいた音楽業界関係者も何人かいらっしゃいました。そうした方は明らかに私に新しい「知恵」を授けてくれる人であり、実際に「これからのラジオ」についていろいろな意見を交わすことにもなりました。


部署は変わりますし、「編成事業本部」という部署がK-mixで何を担うのか? については省略しますが、これまで同様、K-mixに勤める会社員として、イベントや公開生放送、ライブには顔を出すことに変わりはありません。K-mix主催や共催ではないアーティストのライブにも積極的に参加します!!

3年後、2023年4月1日にK-mixは開局40周年の節目を迎えます。私にとっては入社36年目にあたります。
そこへ向かって動き始めます。

 

9か月間、ご愛読いただきありがとうございました。

今後ともK-mixをご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

 

2020年3月29日 久保田 克敏

 

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