「想像力の欠如」という名の人喰いの侵食【前編・問題編】

ジョン・レノンの言葉を待つまでもなく、「想像すること」は簡単で、楽しく、そして大切な、人間ならではの行為です。
しかしこの現代、人は「想像力の欠如」という名の人喰いの侵食にあっているのではないでしょうか?

例えば「いじめ」や「暴力」。

スマートフォン端末の普及により、TVゲームで遊ぶことは超個人的体験となりました。人と交わることなく、ゲームに没頭できるという環境の下、シューティング・ゲームに興じることで、やがて「人やものを撃つ」という非現実であるはずのことと、現実の区別がつかなくなっていく。撃たれても悲鳴を上げず、血も流れず、痛さも表現することがないゲームの世界と、現実との境が曖昧になり、現実社会で「人を撃つ」という行為がもたらす結果を、想像できなくなってしまう・・・。もちろん、これは極端な例かもしれませんが、現実に起こっていることでもあります。

これと同じような「人喰いの侵食」が音楽やラジオを聴くという行為にも起こっているような気がします。

映像のない音楽そのもの、ラジオから流れる人の言葉は、ある意味「マイナス状態」にあって、それを聴く人は、それぞれのイマジネーションを働かせて、その言葉やメロディーから、何か別のもの、例えば風景、色、香り(匂い)、人の想いを想起して、その音や言葉を自分のものとしたり、共感、時には反感するものだと思います。「補完する」ということの「余地」が残されていることが、音楽や言葉の良さであるように私には思われます。
ところが、映像メディアの発達、進化、そしてネットの発展によって「想像する以前に調べてしまう。」「視覚で全てを知った“気”になってしまう。」ということが当たり前になっていき、人は想像したり、考えたりするという、本来人間に備わった大切な力を、自らの手で封印してしまっているのではないだろうか?と、私は強く思うのです。

さて、今日はそんなことを踏まえて、ちょっとしたゲームを皆さんと楽しみたいと思います。

今からあるふたつの曲の歌詞や楽曲のライブ映像(字幕入り)を、皆さんにご覧いただければと思います。お手数ですが、リンクを貼りますのでそちらに飛んで下さい。そして、その詞を読んだり、曲を聴いて、その曲が何を表現しようとしているのか?どんなシチュエーション設定なのか?主人公と相手の関係はどんなものなのか?を、想像、考えて、ご自分なりの結論を出していただければと思います。

お約束をひとつだけ。この作業の過程で、ネットで曲名やアーティスト名を検索することは絶対におやめください。その曲や歌詞について他人が解説したり、分析した記事がヒットすることが充分予想されますので・・・。

まず1曲目は、SMAPのヒット・シングル「朝日を見に行こうよ」です。
歌詞だけですが、よくお読みいただければと思います。

 

そしてもう1曲は、以前このブログでも取り上げさせていただいたSTARMARIEの作品

「ドント・ルッキン・フォーミー」という曲です。

 

もう一度申し上げます。

それぞれの曲が何を表現しようとしているのか?どんなシチュエーション設定なのか?主人公と相手の関係はどんなものなのか?を、想像、考えて、ネットに頼らず、ご自分なりの結論を出していただければと思います。

もちろん、曲からイメージすることやその曲の受け取り方は、聴き手によって人それぞれです。
その意味で正解はひとつでありません。
しかし、この2曲は作者によって、そのテーマやシチュエーション、登場人物が明確に設定されているのも事実です。

 

答え合わせは、一週間後にアップする次回の記事でさせていただきます。

お楽しみに。

投稿をシェアする

LATEST BLOG

いつでも、どこでも、K-MIX!

ラジオで聴く

  • 静岡

    79.2MHz

  • 浜松

    78.4MHz

  • 沼津三島

    86.6MHz

  • 掛川

    80.3MHz

  • 島田

    85.9MHz

  • 富士富士宮

    85.8MHz

  • 下田

    80.5MHz

  • 東伊豆

    78.6MHz

  • 御殿場

    81.6MHz

  • 熱海

    83.0MHz

スマホ・タブレット・PCで聴く

県内のラジオ、過去1週間分無料。
プレミアム会員で全国配信。

→ radiko 公式サイト

RADIO

現在地の周波数に
チューニング

radiko

県内のラジオ無料
プレミアムで全国配信