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1週間前のこのブログの記事で、あるふたつの曲の歌詞をよく読んでいただいたり、曲を聴いていただき、その曲が何を表現しようとしているのか?どんなシチュエーション設定なのか?主人公と相手の関係はどんなものなのか?を、ネットに頼らず、想像、考えて、ご自分なりの結論を出してください、と私はお願いいたしました。
前回の記事をお読みになっていない方のためにも、もう一度、その2曲についてお知らせします。リンクから歌詞や字幕付き映像をご覧ください。
SMAP「朝日を見に行こうよ」
STARMARIE「ドント・ルッキン・フォーミー」
繰り返しになりますが、曲からイメージすることやその曲の受け取り方は、聴き手によって人それぞれです。絶対的な答えがあるわけではありません。
しかし、この2曲は作者によって、そのテーマやシチュエーション、登場人物が明確に設定されているのも事実です。
さて、皆さんはどんなシチュエーションや登場人物とその関係を思い描いたでしょうか?
ではまず、「朝日を見に行こうよ」から。
この曲の登場人物は「僕」と「君」。「僕」は当然男性でしょう。では「君」はこの男性とどういう関係にある人なのでしょうか?
実はこのブログの前編を書き上げたその日の夜、私は来たる11月2日に行われるトーク&ライブ・イベント「川﨑玲奈 命名「Ritomoは『歴史』」のミーティングと食事会のため、川﨑玲奈とRitomoさん、そしてこのイベントで初公開されるRitomoさんの「我が春」のミュージック・ビデオの制作を引き受けてくれた静岡文化芸術大学4年の松永遥さんという、20代前半のうら若き女性3人と席をともにしていました。
そこで試しに「朝日を見に行こうよ」の歌詞を見てもらい、この問いをしてみました。性格的にとても慎重、ということで似た者同士の3人は、少し時間をかけ詞を熟読し、必死に考えます。そして、おそらく文学的、芸術的感性が人並み以上だと思われる3人は、登場人物2人の関係性についてそれぞれこのような説を披露しました。
【松永さん】
元カノである「君」が新しい彼と破局し、そんな「君」に「僕」が「僕のところに戻って来ていいんだよ」と伝えている歌。でも、「いつか大人になって恋をして」という歌詞があるので、この自分の説にはちょっと違和感がある。
【川﨑】
「僕」は父親で、「君」は娘。
【Ritomoさん】
私も玲奈さんと同じように思ったけれど、それじゃあ面白くないから、絶対、間違っている自信があるけれど、「ジャニー喜多川さん」(僕)が「ジュニア」(君・You!?)に宛てた歌。
Ritomoって子は本当に面白い子です。とてもあの「我が春」という曲を書いた子と同一人物とは思えない発想です(でも、そこが彼女の「魅力」であり、「強み」です)。
では、答え合わせをしたいと思いますが、その前にこの曲が生まれた背景を少々ご説明いたします。
そもそもこの「朝日を見に行こうよ」という曲は、最初からSMAPが歌うことを想定して書かれた曲ではありません。
クレジットを見ると作詞・作曲は、「安田信二」となっています。実はこの安田信二さんは今から20年以上前、ミラクルシャドウというバンドで活動していて、この曲は1997年に彼らのセカンド・シングルとしてリリースされ、アルバム「奇跡の影」にも収録されています。
K-mixオフィシャルサイトの「番組表」の土曜日のところを、ズッズッと一番下の方までスクロールしていただきたいのですが、そういたしますと27:00のところに「奇跡の軽音楽」という1時間番組が出現します。
この番組パーソナリティである「安田しん二」氏こそ、このミラクルシャドウの「安田信二」氏なのです。そしてこの「奇跡の軽音楽」はしん二さんの活動形態が変わっていく中でも、1998年から20年以上も続いているK-mixオリジナル番組なのです。
私はミラクルシャドウがCDデビューした際、旧知の中であったそのレーベルの宣伝担当O氏より彼らを紹介していただきました。
しん二さん所有の稀少で高価であろうヴィンテージ楽器や機材を使って、「アナログ感」に徹底的に拘って制作されたアルバム「奇跡の影」やシングルは、驚くべきほど完成度を持った、懐が深く、良い意味で昔の香りが漂う作品群です(私の車の中にも「奇跡の影」はずっと常備されています)。
何故、「朝日を見に行こうよ」がSMAPのシングル曲となったのか?について、いろいろな「大人の事情」があるのでしょうが、そこはしん二さんの心の奥底に留まっていればよいことでしょう。
さて、正解です。
しん二さんには娘さんがいらっしゃいます。
そうです、この曲はしん二さんが愛娘に向けて作った曲なのです。
ご本人から直接聞いた話ですので、間違いのない事実です。
川﨑玲奈、見事正解!!
でも、その曲がSMAPに歌われることにより、しん二さんが託した思いや、その詞の本来の意味、シチュエーションは薄まったり、隠されたり、曖昧になったりするのです。「SMAPが『父親から娘に贈る歌』を歌うはずがない。」という、先入観がそうさせるのです。例えばあるブログの執筆者はこの曲を「『僕』から幼馴染みの『君』の旅立ちに贈る歌」と解釈しています。
音楽は「再現芸術」なので、こういうことが起こりうるのです。
続いてSTARMARIEの「ドント・ルッキン・フォーミー」です。
この曲の歌詞には、この曲のシチュエーションや登場人物の年齢や関係性を解き明かすワードがいくつか出てきます。「ボブ・ディラン」「スカイライン」・・・。そして、最も重要と思われる「いつか君が僕のことを忘れても」という歌詞。
(因みに「北の街では愚かな花火」というのは、この曲が発表された当時の北朝鮮のミサイル発射のことを言っているのでしょう。)
答えをお伝えします。
この曲は「年老いた夫婦」を主人公にした「夫の『僕』が認知症を患った妻の『君』に贈った歌」です。
最近、STARMARIEはこの曲をイベントなどで披露する際、その旨を告げてから歌い出します。
それを踏まえて、もう一度この歌を聴いてください。詞を読んでみてください。
何かあなたの感情に湧き上がってくるものはあるでしょうか?
「アイドルが認知症の歌を歌う。」という想定外の事実が、この曲の詞を読み、聴く者に沢山の「?」をつけるのです。しかし、STARMARIEは「人間の生と死」をメイン・テーマに歌を歌い続けるユニットなのです。
ライブ映像を観ていただければおわかりのように、「ドント・ルッキン・フォーミー」で5人は、STARMARIEの大きな特徴であるダンスを踊らず、横一線になって、それぞれの感情を込めながら身振り手振りを交えてこの曲を歌います。それが必然のように・・・。
そしてこの曲は比較的新しい曲であるにも拘らず、以前このブログでも触れた「STARMARIE 楽曲人気投票2019」で並みいる名曲を押しのけて、第2位にランクインしたのです(そういう私はこの曲を第3位に投票しました)。
「想像力の欠如」という名の人喰いの侵食・・・。
何とかこの現代人を襲う事態を、取り除かなければいけません。
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